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あなたは自然光派?人工光派?商品撮影に適した照明の種類とおススメ機材の選び方

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写真を撮るためには”光”が必要です。普通のスナップならそこにある光を切り取るだけで良いのですが、商品撮影の場合は商品に合った光を自分でコントロールする必要があります。今回は、商品撮影をする場合において必要な照明機材とおすすめの選び方についてご紹介していきます。


あなたにピッタリの照明機材とは?

今回は商品撮影用の照明機材のお話です。

以前の記事「うまく写真が撮れないのはカメラのせいじゃない!商品撮影を始める前に知っておくべき、大事な3の要素!」でも紹介しましたが、商品撮影の最も大事な要素の1つがライティング。商品にあわせて自ら光をコントロールすることがすごく大事ということをお話しました。

光をコントロールするということは当然それに合わせた”照明”が必要ですよね。ただ、写真向けの照明に限ってもお店には様々な種類の照明機材が並んでいます。。そこで今回は商品撮影をするためのあなたにおススメな照明の選び方についてご紹介していきます。


自然光か人工光か?

撮影用の照明といえばプロがスタジオなどで使うストロボ(フラッシュ)を思い浮かべる方が多いかと思いますが、最も身近で、高品質な光源は実は太陽の光(自然光)です。

高品質かつ低コストだけど、条件を選ぶ太陽光

太陽の光は何万年も前から私たちの祖先が見てきてDNAに刻み込まれた光ですから、最も高品質な光源の一つです。しかも特別な機材が不要なので低コスト。条件さえ良ければこれに勝る光源はありません。

一方でデメリットもあります。それは一定の条件が得られないという問題。。太陽光の色は時間帯によって変化しますし、季節やその日の天気によっても状態が変わります。日当たりの悪い部屋では使いにくいですし、当然夜間は使えません。

太陽光(自然光)は高品質、低コストながらも、時間や場所を選ぶ光源であるということを覚えておきましょう。

初期投資は必要だけど、品質が安定する人工光

蛍光灯やLED、ストロボ(フラッシュ)といった、照明機材から出る光はまとめて”人工光”といいます。人工光のメリットはなんといっても結果が安定すること。機材さえ同じであれば時間も場所も関係なく常に同じ結果が得られます(経年の劣化は多少ありますが)。どんなときにも安定した結果が得られることから、多くのプロも商品撮りの際は人工光を使って撮影を行います。

一方、人工光のデメリットは初期投資が必要なのと、機材を使いこなすまでの多少の学習コストが掛かること。機材や学習のコストについてはどのタイプの照明を使うかによっても変わってきますので、後でもう少し詳しく説明します。

人工光は安定した確実性のある撮影が出来る反面、自然光に比べてやや高コスト(自然光だってコストゼロではありません)が必要なことを覚えておきましょう。


たくさんある人工光の種類

エジソンが電球を発明して以来、先人たちは様々な種類の明かりを作ってきました。ここで、写真向けの照明機器をいくつか紹介してみます。

ストロボ(フラッシュ)

写真の照明といえばコレでしょうか。フィルムカメラ時代からずっとある、一瞬パチッと光るアレです。カメラ本体にも付いているものが多いですよね。瞬間的に非常に大きな光を発するパワーがあり、多くのプロはこのタイプを好んで使います。私もこのタイプを使うことが多いです、

商品撮影用にはカメラ本体のものではなく、ストロボ単体でのものを使います。大小さまざまなものが売られており、カメラ本体に取り付けも可能なクリップオンストロボや、単体でより多くの光量が得られるモノブロックストロボなどがあります。

欠点は瞬間的にしか光を発しない(瞬間光)ので、結果がどうなるかは撮ってからじゃないと分かりにくいという点。つまり、結果をある程度予想できるくらいの経験と技術が必要になります。

蛍光灯タイプ

ここ数年脚光を浴びるようになったのが、蛍光灯タイプ。家電量販店に売っているような一般的な蛍光灯を使った照明です。導入コストも低く、常に明かりがついている(定常光)ため、撮影結果が見た目で予想しやすいなど、アマチュアからプロまで幅広く使われるようになりました。

普通のデスクライトをそのまま使ったり、大きなものを撮るために、蛍光灯を3~6個くらい並列して取り付けられる写真撮影専用のソケットが売っていたりもします。

欠点はストロボに比べて光量がかなり小さいということ。ストロボと同じくらいの光量を得ようとするとかなり大きなシステムになります。。ただし、最近はカメラの高感度性能が高くなってきており、その欠点は解消されつつあります。

電球タイプ(ハロゲンライト、タングステンライト)

いわゆる白熱電球です。オレンジがかった温かみのある光を発するライトで、業界ではまだ良く用いられますが、色温度が低く色をコントロールするのが難しかったり、発熱量も大きいため、徐々に影響力は小さくなってきています。

LEDタイプ

最近話題の照明ですね。家庭内照明ではかなり一般的になってきましたが、写真向けには後一歩というところ。照明の質を表す指標に演色性という、太陽光で見たときにどれだけ近づけられるか?というものがあります。この演色性が一部の高性能タイプを除いて、蛍光灯よりも劣っていることが多いため、導入するには十分な照明知識が必要になります。

あと数年すれば写真業界にも一気に普及する可能性はありますが、現状ではアマチュアがいきなり導入するには注意が必要です。


タイプ別 あなたに合ったおススメの照明機材

ざっくりと照明の種類を挙げたところで、あなたにおススメな照明機材についてご紹介していきましょう。

日中に時間が取りやすく、日当たりの良い場所を確保可能な人

日中でも自由に時間が取れて、日当たりの良い場所が近くにある恵まれた環境にある人なら、まずは太陽光を使って商品撮影にチャレンジしてみると良いでしょう。

照明機材そのものは必要ないので、光を和らげるためのレースのカーテンや白いレフ版(白のスチレンボードや画用紙でOK)くらいを用意すれば手軽に撮影が始められます。

特に食品を撮る場合なんかは自然においしく見えやすいので太陽光を使えるなら積極的に使ってみたいところ。

ただし、ネットショップなど多くの商品を撮る必要がある場合、時間が変わるにつれて光の色が変化したり、天候にも左右されるので仕事で安定的に撮る必要がある場合はやや不向きです。

小さなものがメインで、なるべく低コストで始めたい人

アクセサリーなど小さなものがメインで、出来るだけ低コストで始めたい人には、一般的な蛍光灯タイプのデスクライトがおススメです。光量自体は大きくありませんが、アクセサリーなど手のひらに乗るくらいの物であれば十分な光量です。

直管蛍光灯(細長いタイプ)よりも、電球タイプの蛍光灯が使え、アームが自在に動かせるタイプのものがおススメです。量販店に行けば2,000~4,000円程度で手に入ると思います。

小型~中型の様々なタイプのものを手軽に撮りたい人

手のひらに収まりきらないサイズ(30~40センチ四方くらい)だと、デスクライト1灯では光量が不足気味になります。そんなときは2~3灯使うのもアリですが、出来れば写真用の蛍光灯照明を1セット導入するだけでもかなり違います。

普通のカメラ屋さんにはなかなか売ってませんが。ネットの照明専門店で買えることも多く、例えばオムニバスという機材屋さんに売っている『初めての撮影 「明るい」スターターセット』なんかですと、大光量の蛍光灯に光を和らげるソフトボックス、スタンドまで付いてだいたい1万5千円くらいです。

デスクライトに比べると桁違いに明るく良い結果を得やすいです。

トルソーやモデルを使った撮影をしたい人

撮るものが人物サイズになってくると、必要な光量はさらに増します。ケチって小さなライトを使うと明るさが不均一になってかえって結果が悪くなります。

人物くらいのサイズを撮るなら、蛍光灯を3つないしは6つ並列に装着できる専用の照明を使いたいです。上記の機材屋さんで言うなら、『米国Linco社 パワフル撮影ライト FLORA スターターセット』だと、6灯搭載可能の大型ライトで、約4万円ほど。

多灯ライティングでより高度な撮影をしたい人

より高度な撮影をしたい人にはストロボタイプの照明をおススメします。蛍光灯タイプはその構造上、光の状態(硬さや拡散性)などをコントロールするのが困難なのですが、ストロボタイプは装着するアクセサリを変更することであらゆる光の状態を作り出すことが出来ます。

2灯や3灯使った高度な撮影にも向いていますが、前述したとおり、使いこなすには経験と技術が必要なので始めての人がいきなり使えるようになるのは困難です。。機材の調達コストも蛍光灯タイプよりも高くなります。専門家に技術指導を仰いだり、セミナーに参加するなどさまざまなコストをかける必要があります。


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